20~30代のタイ人女性をターゲットとしたカキ氷屋“氷は次郎”を展開

Name: 川島 利彦

Age: 50

Company: GOEN COMPANY LTD.

Post: CEO

College: 明治学院大学

Language: 日本語

20~30代のタイ人女性をターゲットとしたカキ氷屋“氷は次郎”を展開

1964年生まれ。明治学院大学法学部卒業。
ゴルフ会員権の営業やスキー場開発を行なうSTT開発に入社。
1990年、友人と共にアペックスインターナショナルを設立。2005年から社長。
2013年12月、GOEN COMPANY LTD.を設立、CEOに就任。

–事業内容を教えてください

バンコクで、20~30代のタイ人女性をターゲットとした“氷は次郎”というカキ氷屋を展開しています。
昔のカキ氷といえば頭が「キーン」とするのが当たり前でした。ちなみにあの痛みには、アイスクリーム頭痛という正式な医学用語があり、脳が冷たさを痛みと錯覚して起こる現象だといわれています。
普通の氷はマイナス20度です。ですが弊社の氷は溶ける直前のマイナス3度。口の中でふわっと溶けて体温差があまりないので頭も痛くなりません。

 

– GOEN COMPANY LTD.という社名の由来は何でしょう

出会うお客様、取引先、スタッフとのご縁を大切にしていきたいという想いで名づけました。また、それぞれの頭文字には、
G…義理を大切に
O…おもてなしを大切に、お世話になった人への恩返し
E…縁を大切に
N…人情を大切に
という意味も込めています。

 

–なぜバンコクで事業を開始されたのですか

ゴルフ会員権の販売やコンサルティングを手がけるアペックスインターナショナルで、ゴルフ場の視察依頼が舞い込んだときにバンコクに来ました。
バンコクでゴルフをしていた時、暑くてビールを飲んでいましたが飽き、アイスクリームはまどろこしいのでかき氷が食べたくなりました。私以外の人にもニーズがあるのではないかと思い始めました。

 

–初出店には不安もあったと思います

いきなりの店舗展開はリスクが大きいので、2013年にプルンチットで試験的に販売を行いました。タイのお客様にカキ氷が受け入れられるかは未知でしたが、ふたを開けてみればそこには長蛇の列ができていました。これはうまくいくと確信し、同年GOEN COMPANY LTD.を設立、アソークに第一号店を出店しました。今話題のスノータウンへの出店も含め、8月上旬までに5店舗体制になる予定です。

 

–氷は次郎の名前とかわいいキャラクターはどのように誕生したのですか

氷は次郎は、「素麺は三郎、団子は四郎」等へと事業展開することを考えて名づけました。
キャラクター案にはペンギン、白熊などがありましたが、タイ人スタッフたちに話を聞くと、「日本らしくサムライがいい!」との声が大半でした。当初は刀を抜いているデザインでしたが、危ないという理由で刀を鞘に納めたイラストに変更しました。

 

–高品質のカキ氷を安定供給することができる秘訣は何でしょう

失敗を多く経験したからこそ高品質のカキ氷を作り上げることができました。
例えば、タイの飲食店では主要シェフが退職すると味が落ちるということがよくあります。
これは会社としては致命的で、本来は誰がシェフでも一定の品質を保ちお客様をお出迎えしなければなりません。
弊社はその部分にかなり力と時間を割き、誰が調理しても美味しくできる体制をつくりました。ですが、ここまでの道のりは想像以上に大変でした。

 

–その過程で失敗も多くあったと思います

日本で美味しくできたシロップも、タイでは食材が揃わず同じ味が再現できませんでした。試行錯誤を繰り返し、食材を求めてタイや日本を行き来する中で、日本で作るより美味しいシロップを完成させることができました。
また氷の仕入れを行なう際もタイ中を奔走しました。やっとの思いで見つけ出した氷も、配送ができないと泣く泣く諦めたこともあります。
日本では考えられない失敗を数多く経験し乗り越えてきたからこそ、今の高品質のカキ氷を安定的に提供できるようになったと思います。

 

–スタッフ教育に関してはいかがでしょう

タイでは珍しいですが、スタッフに座学研修を行なっています。
私が必ず伝えるのは、弊社の企業理念である“他喜自喜両潤”の考え方で、これは富と徳の両方を兼ね備えるという意味で使用しています。
お金儲けはもちろん大切ですが、前提として仕事を通じて人間性を磨いていくことが重要だと考えています。
「働くの反対は傍迷惑なんだよ。働くとは傍が楽になることなんだよ。」とスタッフに教えてあげると、皆理解してくれます。そのおかげか、スタッフが不正を行なったなどの失敗は一度もありません。
採用する際に一番重要視しているのは、IQより愛嬌です。笑顔の良い子を採用することが、良いお客様と出会える秘訣だと思っています。

 

–今後の展望をお聞かせください

今後は、氷は次郎をフランチャイズ展開していきたいと考えています。
タイでビジネスに投資するとなると、富裕層にしかチャンスは巡ってきません。
氷や次郎は普通の人がローコストで投資可能なものです。夢を持ってローカルに進出していきたいと考えているタイ人オーナーがいれば任せていきたいですね。
また他喜自喜両潤の企業理念を軸足に、タイのみならずアセアン全域に向けて想いを発信していけたらとも思っています。

 

–最後に若者にメッセージをお願いします

最近バンコクに若い人が増えてきたと感じています。しかもイキイキと働いているんですね。そういう彼らを見ると、私の方が刺激を受けることもあります。
もしまだ日本にいて閉塞感の中で苦しんでいる人がいるならば、早く海外に出ることをお勧めします。
語学に関して言えば、日本語と英語はもちろんのこと、もう一ヶ国の言語が話せれば突出することができます。外国語というのは、その地域に暮す人々とのコミュニケーション手段です。他者に対して興味を持つこと、心を開くことが「語学」だと思います。日本は島国という環境ですから、外部からの影響が限られています。そのままでは社会の発展に限界があります。
アジアには学歴も性別も関係なく、チャンスがたくさん転がっています。20代、30代の人が輝ける環境がここにはあります。テレビを見てアジアを知るのではなく、実感することが大切なのではないでしょうか。

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